「カリスマぼっち」 獅子座
ライオ
さあ後半スタート。
赤ずきんさんからのリクエストにお応えして、また新しい昔話をメンバーみんなで考えてつくったぜ!
『赤ずきん』と『花咲かじいさん』がモチーフだ。
タイトルは『赤ずきんちゃんと花咲かじいさん』。
メンバー全員の、リレー形式で届けよう。
それじゃ、はじまり、はじまり~!
『赤ずきんちゃんと花咲かじいさん』!
「行くぜ!俺最高」 牡羊座
ヒツジ
むかしむかし、ある町に、心優しい小さな女の子がいました。
大好きなおばあさんがつくってくれた、真っ赤なずきんがお気に入り。
いつもかぶっているので、みんなから「赤ずきんちゃん」と呼ばれています。
「ヨイショの帝王」 牡牛座
オウジ
むかしむかし、ある村に、心優しいおじいさんとおばあさんがいました。
2人は真っ白な犬のシロをとてもかわいがり、仲よく暮らしています。
ところが冬のある日、おばあさんが病気になってしまったのです。
「華の引きこもり」 双子座
ニコ
「赤ずきんちゃん、おばあさんが病気になってしまったの。あなたがお見舞いに行ったらおばあさんはうれしくて、きっと元気が出るわ。このりんごを持って、行っておいで。途中で道草をしてはいけませんよ」「一流弱気料理人」 蟹座
カニカ
「はい、お母さん。行ってきまーす!」
赤ずきんちゃんは、元気よく返事をして出かけました。
おばあさんとおじいさんとシロが住む家は、赤ずきんちゃんが住んでいる町からしばらく歩いた山の中にあります。
「カリスマぼっち」 獅子座
ライオ
一方その頃おじいさんは、散歩中のシロに連れられるようにして、山の奥へと進んできたところ。
ふいに立ち止まったシロが、「ここほれ、わんわん。ここほれ、わんわん」と聞こえる不思議な声で吠えました。
「言葉のピストル」 乙女座
オト
(これはもしや・・・?)
おじいさんは一考します。
(昔話の『花咲かじいさん』と同じ合図・・・!)
(『花咲かじいさん』では、ここで地面を掘ったら中から小判がザクザク出てくるところなんだが・・・)
「美しすぎるバカ」 天秤座
ハカリ
(それを妬んだ隣のおじいさんがシロを連れ去った後、小判を掘り当てられないことに怒ってシロを殺すんだ。おお、こわい!)
「シロよ、わたしはお金はいらない。ばあさんに、元気になってほしい一心だ!」
「底なし沼の妖怪」 蠍座
サソリ
それを聞いてシロも一考します。
(そっか~。育ててもらった恩返しにお金の泉を見つけたつもりだったけど、お金はいらないんだな。お金じゃなくて、おばあさんが元気になれそうなもの・・・、なんだ!?)
「俺イケてる詐欺」 射手座
ユミヤ
さてその頃赤ずきんちゃんは、山の中で出会ったオオカミにそそのかされて、うっかり道草に夢中になっていたところ。
オオカミはその隙を見て、おばあさんがいる家に先回りしようとこっそり走り出しました。
「いい人ぶりっこ」 山羊座
ゴオト
そのときです、シロはハッとしました。
(赤ずきんちゃんとオオカミの匂いがする!)
(そしてオオカミだけが我が家に向かっている!)
(おばあさんが読み聞かせてくれた『赤ずきん』と同じ展開だ・・・!)
「存在自体アート」 水瓶座
ボトル
(『赤ずきん』でオオカミは、まずおばあさんを食べ、次に赤ずきんちゃんを食べてしまった。たいへんだ、助けなきゃ!)
シロは咄嗟になぜかこう吠えました。
「はいほれ、わんわん。はいほれ、わんわん!」
「自分探しの旅人」 魚座
サカナ
「どうした!?シロ・・・『ここほれ』を、『はいほれ』に、変えたのか?」
シロはより力強く「はいほれ、わんわん。はいほれ、わんわん!」と吠えると、おじいさんを置いて一目散に家へと駆け出しました。
「行くぜ!俺最高」 牡羊座
ヒツジ
オオカミより先に家にたどりついたシロ。
ベッドに寝ていたおばあさんを起こして隠れさせ、自分がおばあさんの代わりに布団に潜ってオオカミを待ち伏せした結果、オオカミに丸ごと食べられてしまいました。
「ヨイショの帝王」 牡牛座
オウジ
お腹がいっぱいになり満足したオオカミは、そのままベッドでぐぅぐぅ眠りはじめています。
「おおシロ、なんということでしょう。わたしの身代わりになって・・・」
おばあさんは悲しみにくれるばかりです。
「華の引きこもり」 双子座
ニコ
そこへおじいさんが帰ってきました。
「ばあさん、シロが『はいほれ、わんわん』と吠えたからその下の地面を掘ってみたら、中から灰が出てきたぞ。なんの役に立つかはわからないけど、持って帰ってきたよ」
「一流弱気料理人」 蟹座
カニカ
そこへ赤ずきんちゃんがやってきました。
「おばあさん、こんにちは~!お見舞いに・・・」
「そんなことより、シロがこのオオカミに、飲まれてしまったのよ!」
おじいさんと赤ずきんちゃん、びっくり仰天!
「カリスマぼっち」 獅子座
ライオ
赤ずきんちゃんは思い出しました。
(『赤ずきん』のお話ではオオカミが猟師に見つかって、最後、殺されたんだったわ。それはかわいそうだから、なんとかシロもオオカミも生きたまま助けられないかしら?)
「言葉のピストル」 乙女座
オト
おじいさんは、シロを失ってしまった悔しさのあまり地団駄を踏みました。
靴や服に付いていた灰が虚しく宙に舞います。
すると、ぐぅぐぅ眠っていたオオカミの鼻がぐすぐす、フガフガ、鳴りはじめて・・・、
「美しすぎるバカ」 天秤座
ハカリ
「ぶわっくしょー!」
大きなくしゃみをした、はずみでオオカミの口からポンとシロが飛び出してきました。
「わん!」「シロ!」「助かった!」
おじいさんとおばあさんと赤ずきんちゃんとシロ、大喜びです。
「底なし沼の妖怪」 蠍座
サソリ
赤ずきんちゃんが「オオカミさん、お腹が空いていたのね。わたしが持ってきた、このりんごをどうぞ。全部食べていいわよ」と差し出すとオオカミは喜び勇んで食べ、ぺこりとおじぎをして去っていきました。「俺イケてる詐欺」 射手座
ユミヤ
おじいさんは、持ち帰ってきた袋いっぱいの灰を見つめています。
(シロが生きていてくれて、ほんとによかった。『花咲かじいさん』では、死んだシロの形見としてつくった臼が燃やされてできた、灰・・・)
「いい人ぶりっこ」 山羊座
ゴオト
(その灰が枯れ木にかかると、満開の桜が咲いたんだった)
「もしかして・・・、そうだ、枯れ木に花を咲かせてみよう!」
おじいさんは外に飛び出すと、家の周りの冬枯れの木立に灰をふりかけて回りました。
「存在自体アート」 水瓶座
ボトル
するとなんと、みるみるうちに、見事な桜が咲き誇ったのです。
おじいさんとおばあさんと赤ずきんちゃんとシロ、花の中をらんらん、巡ります。
「あらおばあさん、ご病気は?」
「あら、すっかり治ったわ!」
「自分探しの旅人」 魚座
サカナ
この場所では、そのときの、真っ赤なずきんの赤ずきんちゃんと真っ白な犬のシロのうれしくてたまらない気持ちが溶け合ったかのような、鮮やかなピンク色の桜が、いまも毎年咲きつづけているのだそうです。おしまい!!!
「カリスマぼっち」 獅子座
ライオ
以上!
またもやメンバーみんなで好きなように考えてつくった『赤ずきんちゃんと花咲かじいさん』。
どうだったかな!?
ちなみに12人でリレーを2周した、1周目も2周目も、全員95文字だったぞ。
今週見た桜がきれいだったから、写真を読者のみんなに届けたかったのもあって。
『花咲かじいさん』をモチーフにすることにして、『赤ずきん』と合わせたんだ。
メンバーみんなでつくる前に決めたことは「誰も死なない」、1つだけ。
結果、今回もまた平和で、教訓とか意味は特にない話になったぜ(笑)!
楽しんでもらえたなら、うれしいよ!
「行くぜ!俺最高」 牡羊座
ヒツジ
じゃ、今週はそろそろ締めさせてもらうよ。
読者のみんな、今週も最後までありがとう!
引きつづき、ご相談・ご質問、大募集中だ!
締めは全員で。
読者のみんなは、前作『北風と太陽と鬼と桃太郎』と今作『赤ずきんちゃんと花咲かじいさん』の!
どっちが好き!!!???
「カリスマぼっち」 獅子座
ライオ
星占い相談室「12人の優しい男たち」の公式LINEアカウントがある。
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星占い相談室
ここに12人の男がいます。
アイドルグループ
「12 STAR LIGHTS」のメンバーです。
12人は、1人ひとり異なる
12の星座に生まれました。
12人には、1人ひとり異なる
12通りの考え方があります。
読者から寄せられるご相談・ご質問に
毎週12人でお答えして参りましょう。
これは、星たちの言葉で紡ぐ
人を愛するための物語です。
Illustration by Kotoka Izumi
第428回:
また新しい昔話を考えよう(後編)
作者:おおかみ
『赤ずきん』と『花咲かじいさん』を何作か読み比べたら違いに驚きました。
本作は『ムーンプリンセス・妃弥子の星座占い大事典』(中経出版)をはじめとする星占いの資料を参考に創作したフィクションです。実在の人物とは関係ありません。